介護士の座談会開きました!
こんにちは!広報担当 介護士のトン吉です。
今回のコラムはいつもと少し趣きを変えまして先日広報で企画しました介護士の座談会の様子を紹介したいと思います。
まずは参加者の紹介です。
- 荒武さん
介護士歴13年、NCL歴8年目
いつも心掛けていること:利用者さんを笑顔にする、笑わせる、丁寧な介護を心掛ける - 小林さん
介護士歴7年、NCL歴1年
いつも心掛けていること:利用者さんに寄り添った介護、利用者さんの声を聴く - 西尾さん
介護士歴6年、NCL歴2年
いつも心掛けていること:利用者さんを笑顔にすること、腰痛にならないように気をつけること
今回、系列の桜新町アーバンクリニックの在宅医療部から看護師で写真家の尾山さんにインタビュアーと写真撮影にご協力いただきました。(いつも素敵な写真を撮ってくださいましてありがとうございます!)
左から 西尾さん、小林さん、春日さん(広報担当/ちなみにトン吉ではありません..!)、荒武さん
尾山
まずは看多機についてあまりよく知らない方に向けて、
看多機ってどんなところ?どんなサービスがあるのか教えてください。
荒武
サービスの内容は、通いのデイサービス、ご自宅へ行ってサービスを行う訪問、あとは宿泊できるショートステイがあります、ご家族のレスパイト(注;休息、息抜きを意味する)も含めて。
尾山
それはどんな人でも受けられるサービスですか?
荒武
要介護認定を受けられた方ならどなたでも受けられます!素晴らしいサービスですよ!
尾山
では看多機のメリット、デメリットってありますか?
どんなサービスでもその二面性みたいなものってあると思うんですよね。
西尾
メリットでいうと、体調だったりとか精神的にも心理的にちょっと今日はデイサービスへは行きたくないな、自宅で過ごしたいなっていう時に、すぐに訪問に切り替えることができますよね。そういう時はすぐに対応してくれるところ?すごくいいなと思いますね。
尾山
確かに通常の訪問サービスだとケアマネージャーさんが別の会社に電話をかけて、「じゃあこれから訪問組めますか ? こういう事情なんで」と説明すると時間がかかりますもんね。やりとりが必要だけど、パッと状況に応じてサービス内容が切り替えられるっていうのはすごい!
他には何かあります?
荒武
もし歩けなくなったり食べられなくなったら「施設」を考える人もいると思うんです。「自宅で過ごしたい」という希望を支えられるサービスなんじゃないかなと思います。その為のサポートの機能が揃ってるみたいな感じですよね。
小林
いろんな事業者が入るわけではないのでケアを統一しやすいのかなぁと思います。「あそこの訪問スタッフはこうするけれど、こっちのデイサービススタッフはこうする」とかケアの違いがなくて、統一ができることは、家族や利用者さんにとって混乱が少ないのかなぁと思います。
尾山
家での暮らしと施設での暮らしが断絶されずに、延長線上にあるんですね。
じゃあ、逆にデメリットってなんですか?
荒武
思いつかない…(笑)だけど、そうですね…利用者さんの介護度に差があるのでデイサービスを利用される方は少し物足りない部分はあるかもしれないですよね。コミュニケーション取りづらくて一人ポツーンってなったりしますね。
西尾
施設ならではのデメリットっていうのはありますよね、他の施設でもそれは共通だと思いますけど、終の住処ではないのでお部屋がどうしても無機質になるっていう。認知症にやさしいデザインではありますけど。テレビとベッドとキャビネットしかありません。グループホームだと写真飾ったりお気に入りの家具置いたりとか出来ますからね。
尾山
あくまで一時的な場所で、ここが棲家になるわけではないんですよね。
では話題を変えて...NCLの「ここはいいところ」、何かありますか?どんなチームですか?
西尾
老健であればリハスタッフ(OT/ST/PT)や医師もいて多くの職種がいますよね?NCLは介護士と看護師、それとケアマネの3職種が常時いることで職種が少ない分連携はとりやすいし、早いですよね。ちょっとすぐに集まって話し合いが出来る。
看護師も、介護の主観を持った意見もちゃんと耳を傾けてくれるし、それに対して一緒に考えてくれたり答えてくれて、すごく風通しの良さを感じます。最近ケアスタッフが少ない時も看護師さんがお手伝いしてくれて、「何か手伝うことない?」と気さくに声をかけてくれて、皆さんのそれぞれの職種の専門性がありつつも、声を掛け合ってフォローし合えることはNCLの魅力だと思います。
尾山
職種で線を引くことがなくて、一つのチームで足りない部分を同じチームとして一緒にやっていく感じなんですね!小林さんは1年経ってNCLはどうですか?皆さん聞きやすかったですか...?
小林
聞きやすかったです!(笑)。NCLは「すごくケアが丁寧なところ」だと思いました。入浴介助の時も足の指の間まで全身状態をしっかり観察していて、異常や変化を感じたら介護と看護が連携を細かくとってケアにあたっているな、と思いました。
西尾
確かに!ここへ来て一番びっくりしたのは、利用者さんの肌が綺麗なんですよね!肌が乾燥してカサカサな利用者さんしか見たことなかった...。
小林
保湿剤もたっぷり使っていて、利用者さんによっては1日数回塗っていて、中々できることじゃないと思います。
尾山
ご高齢でもケアをすればするほど肌って綺麗になりますよね。
西尾
「お年寄り」だから肌が乾燥するのは仕方ないと…そういうものだと理解するのではなくて、ケアをしっかりすれば肌を綺麗に保てるってことなんですよね。それを知っているか知らないかは大きいと思います。
尾山
荒武さんは開設時からいるわけですが、今のチームはどうですか?
荒武
今も昔も体育会系の職場ではなくて、アットホームで話がしやすい職場だなと思います。看護師さんって少し話しづらかったり(あくまでイメージ)、、(苦笑)でもそういう方もいないし、情報共有含めて話しやすいことがきめ細かいケアに繋がっているんじゃないかなと思います。
介護士全員が医療的ケアを持っていることも強みだと思います。経管栄養・吸引など、看護師さんより介護士の方が人数も多いので、看護師ができない時のサポートもできるし、自分たちにとってもそれは勉強になる。しかもそれを介護士全員が出来るっていう。最初の頃も今もですが、緊張しますけどね...(笑)。入職したら必ず喀痰吸引2号研修を受けてもらうんです。(事業所負担)
西尾
そういう資格も看護師さんがいるので取りやすい環境ではありますよね。NCLに来る前にそういうスキルを身につけることができると聞いたこともここへ転職する決め手の一つになりました。看護師さんが少し忙しい時にフォローできるところはそれぞれの強みだと思います。
尾山
訪問看護でも吸引が必要な方は24時間必要な中で看護師や家族だけが対応するのは本当に大変なところだから、介護士さんがそこを手伝ってくれるのは家族にとっても助けになるし、すごくありがたい話ですよね。
尾山
職種は介護士、看護師、リハ、ケアマネの構成ですよね。
では、桜新町アーバンクリニックが連携していることについてはどうでしょうか?
西尾
夜勤をやっていても夜間に何かあった時、桜新町アーバンクリニックのフォローがあるので心強いです。看護師さんのオンコール体制もあるけれど、何かあった時に医師も出動できる体制なのは、やはりとても心強いです。
荒武
この前カラスに頭蹴られた時があって、桜新町アーバンクリニックの五味先生にすぐに相談できて、職員のことも相談しやすいです。(笑)
尾山
私もいつも花粉症の相談をしてるんです。(笑)
西尾
主治医が同じ系列だと訪問やデイでの様子を具体的に共有できることはとても良いなと思います。連携も取りやすくて話やすいこともあいまって。
尾山
お家で支えきれなくなったり、転倒してちょっとでも身体が痛いと自宅で暮らせなくなってしまう訪問看護で看ている利用者さんがいて、同じ系列の事業所(NCL)だからこそスムーズに受けてもらえたケースもありましたね。13時くらいに訪問看護に行って、その様子をすぐに伝えてその日の15時にはお迎えに来てくれて、感動的な出来事でした。
在宅の現場で同じような状況ってよくあるけれど、こんなにすぐにショートステイを受けてもらえることはあまりないと思うし、同じスタッフがそのまま来てくれるのは利用者さんにとっても安心ですよね。
尾山
では次の質問です。ズバリどんな介護士になりたいですか?
荒武
今、「認定介護福祉士」の資格を取るために勉強しているんですけれど、介護福祉士を育てたり、地域にでて家族の介護指導をしていくことを求められているので、そんな役割を持った認定介護福祉士も広げていきたいなって思うんです。
西尾
なかなか難しいですよね、認定介護福祉士の勉強。
荒武
難しい...。専門的な内容が多くて…1日2日の研修じゃ頭に入らない(笑)。
尾山
もっと詳しく教えてください!どうやってその資格をとるんですか?
荒武
5年以上のキャリアと在宅と施設の介護経験が必要で、2〜3年弱くらい毎月研修に行って、テストを受けながらカリキュラムが進んでいくんです。認定介護福祉士になってから事例発表をする必要があって、民間の資格だから更新月ごとに必要なんです。全国でも90人くらいしかまだ取れていないので、これから広がっていく感じですね。
尾山
荒武さんの活躍でその資格がどれだけ広まるかもかかっていますね!(笑)
西尾
自分がなりたい介護士像っていうのはこれまでなかったんです。周りにそういう目標にする人がいなかったので。でもここに来ていろんな介護士さん達のケアをする姿に触れて、皆さん本当にとても丁寧で。でもそこで思ったのは、その人達の真似をするっていうよりも「自分にしかできないケア」をすれば良いんじゃないのかと。真似をしてもその人達と同じようにはいかないんです。ここのスタッフはみんなそれぞれに個性があって自分達にしか出来ない介護をしている。だから自分も、自分にしか出来ない介護を目指そう!って、そう気付きました。
小林
私は、利用者さんがその人らしく暮らしていけるように、「寄り添ったケア」ができたらいいなって思います。具体的なエピソードがあるわけではないのですが…その人らしく暮らせるようにスタッフ側が求める動きだったり誘導を行うのではなくて、その人の生活のリズムに合わせた声掛けやケアを行なっていきたいなと思っていつも心がけています。
尾山
それは凄く分かります!私たちの都合でついつい動いてもらいたいと思ってしまいがちですが…そこは本人のペースを守ってリズムを守っていくんですね。
荒武
大事。本当に大事。わかっていることなのに、流れ作業になりがちなんですよね。
西尾
僕、ここにきて「待てる」ようになりました(笑)NCLのスタッフは皆、本人のペースを大事にしているんです。つまるところ、周りがそういう空気だと自分もそうなるんですよ。それぞれの施設の事情などももちろんあるとは思いますが、荒武さんが言うように、大事だなと思っていても周りが自分達のペースに合わせて急かしてケアをしていると、自分自身も背徳感を感じながらもそれに染まってしまう...。でもNCLはそれがないんです。みんながそうしてるから。NCLで周りに合わせるっていうのはそれ自体が利用者さんの自律を尊重することに繋がっているんでよね。
小林
時間で動いてないですよね。何時までにトイレ誘導しなきゃいけないとか、お風呂介助しなきゃいけないとかないですよね。
荒武
施設って大体「みんなで体操やるよー」とかですよね。NCLは「個別ケア」を特に大事にしていますよね。
尾山
確かに!開設当初からそんな感じですよね。みんな”各自”なんですよね。デイサービスの、「みんなで何かやること」を好きっていう人もいると思うけれど、ここは各自が好きなことをしていて良い場所なんですよね。
西尾
入職当時、「〇〇さんのお食事が終わったんですが、休んでもらった方がいいですか?」って先輩職員に聞いたんです。そうしたら、「どうするかはご本人に聞いてくださいね」って言われたんです。その時にものすごく恥ずかしく感じました...!それはそうだ。当たり前のことなのに、今までそうしようと思っていても周りに流されて何時から何時までご飯、みたいに1日のタイムテーブルで考えてしまっていたのですが、NCLではそこでどう過ごすかは利用者さんが決めるんですよね。
尾山
いいですね...。来てみたくなりました...!
西尾
介護士さんたちもみんな初任者研修などを通して大切なことを最初は習っているはずなんです。でも実際に現場に出てみて「何か違う...」ことに気づくと思うのですが…そんな感覚を持っている人たちにぜひこの会話を見てみてもらいたいです(笑)。周りに流されなくていいんです...。
尾山
最後にもう一つ!「これからのNCL、どうなっていきたい?どうしていきたい?」
小林
「帰りたい」という方がいないような、居心地がいい場所になるといいなと思ってます。
西尾
また来たいと思ってもらいたいですよね。目指したい。
荒武
看多機プラス”施設”ができたらいいのかなあ。そのまま馴染みのスタッフが、家に帰れなくて施設に行かざるをえない人たちも最期まで馴染みのスタッフが看きれるようにしたいなあ。
尾山
ご高齢になると新しい人間関係を作り直すのも大変ですもんね。
荒武
ご家族にとっても安心できるんじゃないかなあ。
以上が介護士座談会の様子でした!
どうですか?ナースケア・リビング世田谷中町。
普段ホームページからは伝わらない、そこで働く介護士さんの声をお届けすることが出来たんではないでしょうか?
今後も座談会シリーズ続きますよ!次は看護師さんの座談会を予定しております!
長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
広報担当 トン吉