看護小規模多機能型居宅介護(かんたき)を利用するメリット
"かんたき"は、一般的な介護保険サービスが抱えるいくつかの課題を解決します。
かんたき(看護小規模多機能型居宅介護)とは
"かんたき"は、自宅療養を支える新しいサービス
「かんたき」(看護小規模多機能型居宅介護の通称)は自宅で療養したいにも関わらず、医療的なケアが理由で入院や入所をせざるを得なかった方をサポートするために、2012年から始まった新しい介護保険サービスです。
このサービスでは、「通い(デイサービス)」「訪問介護」「訪問看護」「泊まり(ショートステイ)」「ケアプラン」を一つの事業所から受けることができます。
一般的な介護保険サービスに加えて、看護師が関わるので、胃瘻などの経管栄養、気管切開の方、酸素や呼吸器を使っている方など、“医療的ケア”が必要な方でも利用できるようになりました。これまで多くの方が諦めていた、在宅療養の限界点を高めることができるサービスとして期待されています。
これまでのサービス
● "べつべつ"の事業所 ● "ばらばら"のサービス |
「かんたき」のサービス
● ひとつの事業所から ● すべてのサービス ● 自宅で最期まで |
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看護師と介護スタッフが、食事・排泄・入浴の支援と趣味を活かしたレクリエーションや季節に応じた活動を提供します |
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顔なじみの介護スタッフがご自宅にお伺いし、身体援助や生活援助(買い物やお掃除、ゴミ出しなど)を行います。 |
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顔なじみの看護師・リハスタッフがご自宅にお伺いし、健康管理を支援します。医療依存度がたかいい方も安心して自宅で過ごせるようサポートします。 |
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なじみのある「通い」の場所で、安心して夜も過ごしていただくことが出来ます。定期的な利用はもちろん、本人の体調やご家族の都合にあわせた『急な利用』も可能です。 |
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安心してご自宅でお過ごし頂けるよう、一人ひとりに合わせた柔軟なプランを提供します。 |
「かんたき」が必要とされる理由
7割の方が自宅で最期を迎えたいのに
国が行った国民アンケートでは、高齢者の7割が自宅で最期を迎えることを希望しているにも関わらず、病院で最期を迎える方は8割にもなることがわかりました。
ご存知の通り日本は高齢化社会を迎え、今後50年間この流れは変わりません。それに伴い、体が不自由になったり、治らない病気を抱えながら日々を過ごす方も多くなっています。自宅ではなく、病院で最期を迎える方が多いのはそのためで、自宅で亡くなる方はわずか2割以下となってしまいます。
高齢期は、70%以上の方が「自宅」で生活したい
医療ケアを受けながら、自宅で療養を続けたいのに
介護スタッフができる医療的ケアは制限されているため、医療的ケアが必要な方は、一般的な介護保険サービス(デイサービスやショートステイ)が利用できないことがあります。この場合、自宅での療養生活を継続するためには、ご家族が介護を担うしかありません。
ご本人は自宅療養を続けたいにも関わらず、介護者である家族の負担が大きくなってしまうために、やむなく病院に入院したり、介護施設に入所したりせざるを得ないといったケースも多いのです。
73.5%の方(ご本人)が「自宅で介護される」事を望んでいる
「かんたき」を利用して、毎日を大切に生きる
新しくはじまった「かんたき」では、ご自宅に医師や看護師などの専門チームが定期的に訪問するとともに、24時間医療スタッフと連絡を取ることができる体制があります。利用者様は「かんたき」の施設に通ったり、泊まったりもできるので、ご家族の人生も大事にしながら、折り合いをつけて介護できるよう、サポートいたします。
これまで、医療の目的とは「治癒」を中心とするものでしたが、最近では「病気を治す」ことだけでなく、「病気とつきあいながらも、生きる」時間の質が問われています。わが国では高齢化も顕著であり、完治しない病状をどう過ごすか、患者さんひとりひとりの「生活を支える」包括的な医療の必要性が高まっています。
在宅で医療サービスを受ける患者さんが必要としているのは、訪問診療だけではありません。住み慣れた地域での「生活を支える」サポートが必要な方のために、介護や医療の専門従事者が綿密に連携して行う「かんたき」のサービスが必要とされているのです。
最期まで、自宅で
「かんたき」の経験豊富な看護スタッフは最期の看取りまで行えます。ご利用者本人の希望に応じて、住み慣れたご自宅でできるだけ長く、最期まで「生活する」ために寄り添います。
こんな方のご利用をお待ちしています
(お気軽にご相談ください)
- 退院して、在宅療養を開始される方
- 病状の変化で、入院と退院を繰り返されている方
- 病気や医療的ケアが理由で介護サービスや介護施設を使えなかった方
- 医療、リハビリ、介護のトータルケアを希望の方
- がん末期、神経難病などの方
- 働きながら、親や配偶者の自宅療養を介護したい方
- レスパイト(休息、息抜き)をしながら、ご家族の介護 を長く続けたい方